「うつ病」と「妄想」について、ぼくの体験談です。
「うつ病」と「妄想」には関係がある。そう聞くとちょっと意外かもしれませんが結構ありがちな症状だと思います。あなたにも思い当たる節はありませんか?
ぼくの母、妻ともにやっぱり「妄想」の症状ありました^^;
2人とも「妄想の種類」は全然違いました、そこは人それぞれですね。
今日は、うつ病にありがちな【3つの妄想】と家族の対応方法について書いていこうと思います。同じような症状で苦しまれている方の参考になれば幸いです。
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「妄想」3つの種類
「妄想」には様々な種類がありますが、うつ病では主に3つの種類があると言われています。それが下記の3つ。
■心気妄想
■罪業妄想
■貧困妄想
ぼくが母と妻のうつ病で経験した体験談を挟みつつ説明していきますね。
まずはこちらから↓
【心気妄想】
これは「自分は何か重大な病気なんだ!」と妄信してしまう妄想です。
「癌なんじゃないか?」とか「このまま一生治らないんじゃないか?」など必要以上に心配しすぎてネガティブな想像が止まらなくなってしまいます。
ぼくの母はこのタイプの妄想に苦しみました。。。
具体的に言うと「母は自身の更年期障害」を受け入れられなかったんですよね。
更年期障害を受け入れられなかった話という過去記事にも書いたのですが、この妄想は本当に大変でした。
内科のお医者さんに「大丈夫ですよ、ただの更年期障害でしょう」と言われても全然安心できないし、心の底から信用できないのです。
結果。様々な病院の門を叩くことになりました。
いわゆるドクターショッピングというやつです。10院以上は受診したと記憶しています^^;その間どんどん悪化してしまったんですよね。。。
当時ぼくも全然知識が無くて上手くサポートしてあげられなかった苦い思い出です。
【罪業妄想】
これは「自分は罪深い存在だ。罰を受けるに違いない」という妄想です。
「ちょっとしたミスをいつまでも激しく後悔する」「自分なんて存在しない方がいい、消えたほうがいいんだ」などと強く感じてしまう妄想です。
妻はこのタイプの妄想をする癖があります。
ベッドで寝てばかりの自分を激しく責めるんですよね。
妻「ごめんね私何の役にも立たない存在だよね・・・お金も稼げないし、家事も何にもできてない・・・迷惑かけてるだけ・・・ほんとこの世から消えてしまいたい」みたいな事を真顔で呟くことが多いです・・・実際そんな事ないんですけどね、側にいてくれるだけで僕は幸せなのですが・・・
ただ気持ちが落ち込んでいるだけでは?と思われる人もいるかもしれませんが6ヶ月間妻の様子をみて分かったことがあります。それは「心の底から自分は罪深くて無価値な人間なんだ」と信じきってしまっているという事。。。
周りの人に「そんな事ないよ」と言われてもなかなか心に響かないみたい。それほど思い込みの力は強烈です。だから精神科では「妄想」という強い言葉を使っているのでしょう。
【貧困妄想】
これは「自分にはお金がない、将来絶望的だ」と感じてしまう妄想です。実際には十分お金があってもそう感じてしまうそうです。
この妄想は経験した事がないので良く分かりませんが、家族の家計を支える大黒柱の人がうつ病になって収入が減ってしまった時などに陥りがちな妄想かもしれませんね。
ポイントは「昔と比べて今が右肩さがりに収入が下がってしまった時に妄想しがち」だという事。大げさな話をすると去年2000万の所得の人が1000万になった時激しく絶望するらしいのです。実際は十分に生活できるのですが。。。
これは社会問題ともリンクしているんじゃないかな?日本は十分裕福な国なのに経済が右肩下がりだとそれだけで強い不安を感じてしまいます。(景気が良い時期を体験した事がない僕もお金に関して不安になる傾向が強いです^^;ぼくと同年代の人にも多い気がします)
3つ合わせて【微小妄想】その共通点
心気妄想、罪業妄想、貧困妄想これら3つをまとめて「微小妄想」と呼びます。
それぞれ全く違う種類の「妄想」ですが共通点が一つあります。
それは「自分を過小評価してしまう」ということ。この「過小」評価をしてしまうという所から「微小」妄想というネーミングになった様です。
それにしても漢字ばかりで覚えずらいですよね?
なのでうつ病になると妄想で自身を過小評価してしまうと覚えておくだけで良いかもしれませんね。そして3つのキーワードは【病気】【罪】【お金】といった所でしょうか。
家族の対応策
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心療内科の先生が言うには妄想に対しては「否定も肯定もしない」という接し方が基本となります。
妄想は強い思い込みなので「訂正不可能」な場合がほとんどです。
「その考え方は違うよ」と否定したところで全然納得して貰えません。
逆に肯定した場合にも問題があります。
そもそも「妄想」は誤った認識なので、それに対して「うん、そうだね」と賛同してしまったら元も子もありません^^;
なので「否定も肯定もしない」という態度、一択となります。
具体的には「そんな風に考えちゃうんだ。それは辛いよね」など考え方を否定・肯定せず、『現状辛そうにしている事』に対して共感してあげると良いそうです。なんとかお茶を濁しましょう。
ぼくの場合、妄想が止まらずどうしようもなくなったら黙ってマッサージをしてあげる様にしています。
効果あると思います、しかも否定も肯定もしないで良いので精神的にぼくも楽です◎
そもそも僕はメンタル面のアドバイスはしない様にしているんですよね^^;メンタル系の問題は常に宙ぶらりん。。。非情かもしれませんが「答え・救い」は本人自身でみつけて貰うしかないと思っています。ぼくは気長に待つのみ。。。
妄想の改善方法
これはうつ病治療と全く一緒です。
なので特別なにか対策をしなければいけない事はありません。鬱の症状が改善すれば自然と「妄想」は消えていきますよ^^安心してください。
余りにも「妄想」が酷く生活に支障がある場合は抗精神病薬で「妄想」の症状を抑える治療法を取り入れることもあるそうです。主治医の先生と相談してみましょう◎
まとめ
思い込み・信じる力ってホント強力σ(^_^;)
「妄想」だって長期間続いたら「現実」になってしまうのかもしれませんね^^;
でも逆に。
良い方向に「思い込み・信じる力」を使えば人生簡単に好転するのかも?
と「妄想」しちゃってる僕がいます^^;
ひょっとしたら「妄想」も「現実」も紙一重なのかも???