「就活うつ」
この言葉は辛いです。そして重くて悲しい。。。
就活生の7人に1人はうつ状態という調査報告もあるそうです。
就職活動が原因で自ら命を絶ってしまう学生さんも年々増えていると聞きます。
本当に恐ろしいですよね。。。?
ぼくは3、4年前からある企業の新卒採用のお手伝いをしています。
学生さん一人一人とお話し(面接)したり、コーチングをする仕事。
学生さんの能力引き出して、企業にとってより自社にマッチした人材を採用する為の活動です。(精神的にかなりハードなお仕事。普段の業務の10倍疲れるのです。。。)
採用権は持っていないけど毎年数十人の学生さんと接する機会があります。
今まで、100人位の学生さんと会ってきたでしょうか?
そんなお仕事もしている僕ですが、うつ病の母と妻がいます。
うつ病やうつ状態の辛さは嫌というほど知ってるんです。
だから「就活うつ」という言葉をみるだけで心が締め付けられます。
辛い。。。みんなが辛くなるんだよね。日本の就職活動は。。。
photo credit: BrunoBrunan via photopin (license)
就活で辛くなる原因
「優秀な学生が採用される」
みんなこう考えていませんか?
だから不採用になると「ぼく・わたしは劣等生だ。。。駄目な奴なんだ。。。」
と感じて凹んじゃうんですよね。。。これは良くあるケースだと思います。
就職活動を勝った・負けた、優れている・劣っているという様に捉えているんです。
だからみんな心が疲弊しちゃってる。。。
就活中に追い詰められ泣いてしまう学生
去年一人の女子学生が就職活動中に泣いてしまったんです。
会社に1週間出社して課題をやって貰いながらの採用試験。
その途中、気がついたら彼女は涙で目を腫らしながら作業をしていたんですよね。
戸惑いました。。。
聞いてみれば、就活監督の人に辛い事を言われたらしいです。
「もっと頑張らなきゃダメだろ!」的なやつ^^;
本当に困ったし、心が痛かった。。。
「採用の可能性が高い人にはあえて厳しく当たる人もいる」という事は僕の中で当然の常識なのだけれど、素直で真面目なその子には相当なストレスだったんだと思います。
コレは、いわゆるストレス耐性を見ているのでしょう。
特に年配の採用面接官の人には多いですよね?
昔、自分がされたことをそのまま同じように学生さんにする人は意外といます。時代はもう変わっているんですけど・・・^^;経済が右肩上がりの時代の価値観と今の日本の状況は大分変化している事に気が付いて欲しいですね。
「周りの人の期待に応えたい!」と頑張っていて、能力が高い学生さんの中には繊細な子が多いんですよ。これはまぁ、当然の事ですが。。。
こんな就職活動って本当に辛いですよね?なんか間違っている気がします。。。
「優秀な学生が採用される」という勘違い
これは全くの勘違いです^^;
その変な勘違いのせいで沢山の人が苦しんでいる。なんとかしたいなぁ。。。
あなたも同じ勘違いをしてしまっていませんか?
ぼくも学生の新卒採用の時、全く同じ勘違いをしてしまっていました><
でも面接官という180°違う立場になって気が付きました。
採用されるのは「優秀な学生」ではなく、「自社の中で将来パフォーマンスを発揮してくれそうな学生」です。
この違いが分かるでしょうか?
要は雑に言ってしまうと、社風に合って・使い勝手が良さそうな人を採用するんです。
そもそも優れている・劣っているなんて『環境が変われば判断基準が変わる』曖昧でどうでもいいものだと思いませんか?
「この子はヤバい!将来凄い仕事しそうだな」とか「とても人当たりが良いな、一緒に働けたら幸せにしてくれそう」と思える魅力的な学生さん達も本当に沢山いました。
でも「今年は〇〇の能力が高い学生を取りたい」とか「やっぱ社風に合いそうな子がいいね」みたいな変な基準のせいで採用されなかった学生さんも多いです。
あぁ、悲しいなぁ。。。
こういうケースを見ていると、採用・不採用なんて本当にどうでも良いと思ってしまいます。。。(ちょっと言い過ぎですかね?)
もっと言うと、「ハーバード大学首席の超頭の切れるエリートでバリバリ働く、でも上司の事を馬鹿にして無視する学生」が仮にもしも就職活動を受けに来る事があったら、ほぼ全ての日本企業で採用されないですよね?きっと。
だって「社風に合わない」から「どう扱っていいか分からない」から。ただそれだけの事なんですよ。。。
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今の就活は本当にくだらないよ
そもそも今の就職活動システムなんて上手く機能してないんです。
ネットのオープンエントリーで何社も自由に受けられるようになった今。学生や企業にとってより有意義なものになるかと思ったら実際は違った・・・
採用活動のシステムどうにかしないとヤバい・・・今そんな感じです。
だから「就活」なんてくだらないもので心を痛める必要なんてないと思うんです。
まして就職活動に失敗して「自分は劣っている」と勘違いなんてして欲しくない。
ホント自分を責めないで下さいね^^;何度も言いますがホントこれ事実です。
逆に「ぼく・わたしを採用しないなんて馬鹿な企業・・・入らなくて正解だったよ!」位のノリが正解だと思います。。。
個人的な意見だけれど、負の感情は全て怒りに変えると楽ですよ。
怒りの感情は、運動や気分転換で思いっきり遊んだりすれば何処かへ行っちゃうし、次のチャレンジへのエネルギーにもなります。
だから、自分を決して責めないで欲しいな。
「就活」なんてすべて勘違いなんだから。。。
ただの綺麗ごとかもしれないけれど、心の底からそう思います。
就職を焦る必要は全然ない
「本当に良い人なのに採用試験で落とされてしまう人」もいれば、「自称優秀」な就活強者の人でも入社して半年もしない内に「こんなはずではなかった・・・」と言って自ら退職していく人が沢山いるのが、今の就職活動の実態です。
そして、30代・40代。周りの社会人の方をみていると、時間が掛かったとしても「自分に合った場所」を見つけられた人が幸せになっている様に感じます。新卒で『就職強者』と呼ばれていた人はプライドが邪魔するのでしょうか?意外ですが、後々苦労している人が多い印象です。。。
就職活動の裏側では、「今の就職活動のシステムって全然上手く機能してないよね・・・」というお話しばかりです^^;そもそも「一括新卒採用」なんて採用している国の方が少ないですし。。。
就活が上手くいかないのは、制度が上手く機能していないせいで起こるミスマッチが一番の原因です。決して就活生のせいでは無いので、本当に「自分を責めて、辛くなる」必要なんて全然ないんです。
「このままではマズイな・・・」
と、いう事で最近は「若者と企業のミスマッチを無くす」為のサポートに力を入れている就職支援サイトも充実してきました。これはとても良い事ですね^^
「既卒」「第二新卒」「新卒で上手くいっていない人」や「体調を崩してしまい、ゆっくり就活をしたい人」を無料で就活支援してくれるサービスは今の時代、本当に求められているのでしょう。その数も年々増えていますね。(有名どころで言えば“いい就職.com” など)
だから、心をすり減らしてまで就職を焦る必要なんて全然ないと思うんです。
それこそ重度のうつ病になってしまうと、もの凄く辛く家族みんなが苦労するし、元気で生活できる様に回復するまで年単位で時間が掛かってしまいます。。。うつ病の母と妻をみていて「心の健康」ほど大切なものはないとぼくは思うのです。「就職活動」と「人生の成否」はほんとうに全然関係ありません。なので、やっぱり自分の心を一番大切にして欲しいです。どうか就活で鬱になる人がいなくなりますように願っています。思い詰め過ぎず、気楽に考えて下さいね^^
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